こんにちは。かなり久々の更新です。
今年のゴールデンウィークは10連休!
ということでなかなか普段は行けないところでキャンプしようと妻と計画を立て、熊野三山を巡礼するキャンプに出かけました。
総移動距離750km、一泊二日ではかなり無理がある行程でしたが、そんな詰め込み旅もたまには良いものでした。
◼︎旅程
今回の目的地は「世界遺産・紀伊山地の霊場と参詣道」として知られる熊野としました。
熊野には古くから信仰を集めている「熊野本宮大社」「熊野那智大社」「熊野速玉大社」という3つの神社があり、この3大社を巡礼するための道がかの有名な「熊野古道」です。
本来なら熊野古道を歩いて参詣すべきなのでしょうが、普段は会社と家の往復程度しか運動をしない軟弱な足腰の持ち主なので、文明の利器・自動車をフル活用して巡礼します笑
旅行計画は以下のような感じ。
●1日目
自宅を出発
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熊野那智大社を参拝
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千枚田オートキャンプ場に到着・設営
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丸山千枚田で夕日を見る
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温泉を堪能し、キャンプ場で宿泊
●2日目
丸山千枚田で日の出を見る
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キャンプ場にて朝ごはん・撤収
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熊野本宮大社を参拝
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温泉を堪能
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熊野速玉大社を参拝
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帰宅
◼︎出発の朝〜熊野那智大社へ
ゴールデンウィーク後半戦ということもあり、すこし早く家を出ようと言ってはいたものの、やはりなかなか難しい…結局8:30に出発しました。
途中までは順調に進みましたが、御坊の手前あたりでどうも雲行きが怪しく…
みるみる車線が減少し、気づいたら高速道路なのに1車線に…
見事に渋滞にはまりました。
あとで調べてみたところその辺りは有名な渋滞スポット。
ノロノロ運転を続け、約1時間をロス。
しかし渋滞を抜けた先には和歌山の素晴らしい海辺の風景を見ながらドライブができる道が広がっていました。
これは串本付近の橋杭岩という奇岩。
地下から上昇したマグマが地表に現れ、波によって柔らかい部分が削り取られたことでこのような奇岩群が生まれたとのこと。
先日放送されたブラタモリでも特集されていましたが、南紀は本当に自然の力を間近に感じられる場所です。
そんなこんなして下道を走ること1時間、第一の目的地である熊野那智大社に到着。ここまで約5時間くらいかかりました。
やはり熊野に来たからには熊野古道を歩かねばならんでしょうということで、初心者コースを少しだけ体験。
大門坂という場所から那智熊野大社まで約30分ほど熊野古道を歩きました。
イメージしていたような石畳の道や石段を上り、熊野の豊かな自然を満喫できるコースでした。
しかしながら石段はかなりキツい。
昔の人はこんな道を延々歩き続けていたのかと思うと、尊敬の念を抱かずにはいられません…
やっとの思いで熊野那智大社に到着。
参拝をしたり護摩木を焚いたり御朱印を頂いたり木の中をくぐったり…できる限りのご利益を享受できるように夫婦で奔走します笑
そして拝殿から少し離れたところに見える「那智の滝」をめざします。
もともと関東の出身のためあまり親しみがなかったのですが、関西の人に熊野に行くというと必ずと言っていいほど「那智の滝を見に行くのか」と聞かれました。
それだけ関西ではメジャーな場所のようで、那智の滝にも参詣者がたくさんいました。
一段の滝としては落差日本一の名瀑だそうです。
私は滝には特に詳しくはありませんが、白い水流が岩肌をつたう姿が繊細かつ荘厳で非常に美しい滝のように思いました。
那智を存分に堪能した後は本日のキャンプ地である「千枚田オートキャンプ場」を目指してひた走ります。
◼︎日本最大級の棚田、丸山千枚田でキャンプ
さて、今回のキャンプ地「千枚田オートキャンプ場」ですが、ちょっと変わった名前ですよね。
「千枚田」とは、キャンプ場のすぐ近くにある「丸山千枚田」という日本最大級の棚田のことで、そこからキャンプ場の名前を取っているそうです。
日本語では数の多いものを100とか1000という数字で表すことが多いですが、この千枚田は本当に1000枚以上の田があるようです。
最盛期はなんと2000枚以上!
後継者不足などの問題で一時は500枚程度まで減ったものの、現在は行政によるバックアップもあり1300枚程度まで増えて来ているようです。
5月頭ころから水田に水を張り始めるため、ゴールデンウィークには鏡のように光を反射する美しい棚田の風景が見られる知る人ぞ知る絶景スポットになります。
その美しい風景を心に刻むのが今回の旅の目的の一つです。
とりあえずサクッと設営。
グラウンドシートもはみ出しているしなんともやる気のないレイアウト笑
千枚田オートキャンプ場は区画サイトのみのキャンプ場で、一区画は10m×10mほど。
かなりゆったりしておりますが、写真のように半分はアスファルト舗装。
実質的に使えるのは残り半分ですが、その内の半分は板張りとなっており、張れるテントはかなり限定されると思います。
我が家はノルディスクのレイサ6を愛用していますが、このテントは長さが6m以上あるため、少し張るのに工夫が必要でした。
多分、手前の芝生にドーム型テントを建てて、板張りゾーンでオープンタープというレイアウトが正解なのでしょう。
しかしキャンプ場としてはかなり綺麗でトイレの清掃も行き届いている感じでした。
サイトの裏手には綺麗な川が流れていて、夏に来たら川遊びも楽しめそうです。
●キャンプ場の設備まとめ●
・コインシャワー有り(3分)
・水洗トイレ有り
・洗い場の給湯は無し
・一部電源付きサイト有り
・ドッグラン付きサイト有り
・バンガロー有り
・薪、炭などの販売、各種キャンプ道具のレンタル有り
・アーリーチェックイン制度有り
夜には満点の星空も堪能でき、値段も大人2人で4300円とまぁまぁだったので総合的な満足度は高かったです。お風呂はありませんが、車で10分ほど走ったところにとても見晴らしの良い温泉もあります。
あと管理人室のワンコがカワイイ笑
総区画サイトかつサイト数も全部で30程度の小規模キャンプ場なので、グルキャンに出くわす可能性はまずありません。静かに熊野の自然を堪能したい人にはうってつけだと思います。
◼︎棚田に沈む極上の夕日
さて、設営を雑に済ませ、本日のメインディッシュである夕日を見に行きます。
細い山道を5分ほど車で走ると丸山千枚田に到着。
激混み…というほどではありませんが、そこかしこに夕日を見に来た人の車が停まっています。
運よく駐車することはできましたが、可能なら歩いて来た方がいいかもしれません。
棚田間の細い道を車ですれ違うのは慣れていないとかなりツラい…
なんとか良さそうな場所を見つけてスタンバイ。
水が張られた田んぼに夕日が反射し、この世のものとは思えないほど美しい風景が広がります。
想像を上回る絶景に、なぜiPhoneしか持ってこなかったんだ…と激しく後悔しつつ、その分自分の目に焼き付けることを意識。
棚田という農耕形式は非常に効率が悪いらしく、この文化を維持して行くためには並々ならぬ努力が必要なようですが、できる限り残して行きたい場所だと思いました。
ふるさと納税制度って本当はこういうものの意地のために使われるべきですよね…
極上の夕日で心を満たした後はキャンプ場に戻ってお腹を満たしにかかります笑
■塩釜焼きに挑戦
妻との事前打ち合わせで今回は塩釜焼きに挑戦することにしていました。
私が火起こしをしている間に、テントの中から妻の悲鳴が。
どうやら手の傷に相当染みるようです…申し訳ない…
ダッチオーブンに春告げ魚のメバルを寝かせ、塩で覆います。
上火を強めにし、約30分ほど火を入れます。
出来上がりはどうでしょうか…
おお、すごい膨らんでる…
これをハンマーで…
パカっ!
めちゃめちゃ美味しそうに焼きあがっています。
塩を落として一口食べると…しっとりしていて美味しい!
身全体に柔らかく火が入っている感じがします。
見栄えもするしもっと大人数でやったら楽しそうです。
次はお肉をやってみたいなあ…
焼肉や焼きおにぎりといった定番メニューも堪能しつつ、頭上に輝く星たちを眺めながらお酒を頂き、徐々に落ちゆく夜の帳の中で、ゆっくり夫婦の会話を楽しみました。
二日目へ続く…