一級建築士試験について:3.一次試験(学科)〜独学勉強法編2〜

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  1. 独学勉強法2:日々の学習方法について

前回に引き続き独学勉強法の2ということで書いていきます。今回は前回書きそびれた各分野の勉強の順番と、日常学習をどのように行なっていたかについて書いてみます。

 

■各分野の勉強の順番について

前回書いた7ヶ月間のスケジュールで、構造→環境→計画→法規→施工という順番で勉強を進めていったと書いたと思いますが、この順番にもちゃんと意味があります。基本的には、原理原則を理解すべきものは最初に、単純暗記は最後にという概念でプランを組んでいます。

まず、構造を最初に勉強するということはオススメしたいです。何故かというと、構造の力学計算問題は慣れない人にとっては理解に非常に時間がかかるからです。そして理解してしまえば簡単には忘れないということもポイントです。構造の試験は力学問題10問+各種構造20問という構成になっています。各種構造は完全に暗記物ですが、力学はそうではありません。やり方を理解さえすれば応用も効きますし、本試験でも9割程度取れる大きな得点源となります。なので、まずは一度構造を一周なめてしまうのが得策だと思います。

環境も一部計算問題が出題されるなど、原理的な部分を学ぶ必要があるので二番目に置きました。

計画は学習量的には非常にライトなので、どこにおいてもいいと思います。僕は重たい構造と環境をやった後に、やる気を持続させるために計画の勉強をしました。時々は進んだ感を感じるのも大切です。

そして4番目に法規。法規は暗記も必要ですが、基本的には原理原則モノだと思います。慣れるまでかなり時間を要するので早めに学習をするに越したことはありませんが、構造環境ときてそのまま法規に入る体力が無かったため、僕は4番目に回しました。

最後に施工。施工は分量は多いですが、本当に詰め込みの暗記しかないのでこの位置が多分ベストだと思います。なるべく記憶が新しいうちに試験に臨むのが良いです。割と試験直前までノータッチになるのでドキドキしますが最後の方は勉強のペースにも慣れてきていると思いますので案外サクサク進みます。

そして各分野をとりあえず一周したらあとはひたすら反復です。僕は5ヶ月目に構造、計画、環境、法規の二週目を挟んでいますが、これは模擬試験に合わせてのことです。施工を済ませるより、その他の4分野をブラッシュアップした方が効果的かなと考えてそうしました。

という感じで長々と書きましたが、これはあくまでも僕の持論なので、勉強の順番については自分の好きなようにやればいいと思います。

 

■日常の学習について

日々の学習時間の取り方についてですが、僕は朝、行き帰りの通勤電車、昼休みをメインの勉強時間にして、夜は出来る時だけやるという感じでした。

試験勉強というと、夜遅くまで頑張るイメージがあると思いますが、多忙な建築業界ですと仕事もそんなに早く終わるわけではないですし、なんだかんだ仕事終わりはヘトヘトです。そんな中で勉強しても頭に入ってきませんし、夜更かしした分翌朝が辛くなり、本業の仕事にも悪影響が出ます。

それより朝少し早く起きて勉強する方が余程効率的です。1時間とは言いません。30分、それが無理なら15分、最悪5分でもオッケーです。少しでも早起きして一問でもいいから毎朝勉強する。この習慣がとても大事だと思います。1時間くらい取れないと意味ないと思われるかもしれませんが、たとえ5分でもやらないよりやった方がマシです。

そして通勤時間は勉強には最適です。テキストを使うのが難しければ、アプリなどを使っても良いと思います。僕は「一級建築士受験対策」という有料アプリを使っていましたが、非常に使いやすく重宝していました。

朝の30分、往復通勤電車の1時間、お昼休みの30分、合わせれば毎日2時間くらいは勉強時間が確保できます。これに土日で10時間勉強したとすると、1週間で20時間、1ヶ月で80時間くらいは勉強できる計算になります。

学科試験の勉強時間目安は500時間程度と言われているので、これを7ヶ月続ければ少なく見積もっても560時間となり目安は余裕でクリアできます。

もちろんこんな計算通りに事は進みませんが、無理して夜に学習しなくてもスキマ時間を上手く使えば十分戦えるということがわかって頂けるのではないでしょうか。

日常の学習方法についてまとめると、以下のようになると思います。

①出来るだけ朝型を心がける
②スマホアプリなども利用してみる
③毎日確実に存在するスキマ時間を使い切る

 

■学習用スマホアプリについて

上のパラグラフで書いたスマホアプリについて少し補足します。

確かに通勤電車は勉強にうってつけの時間なのですが、いかんせん東京のラッシュは過酷です。イライラ負のオーラ漂う車内で大きめの本でも広げようものならトラブルにさえなりかねません。

そういう時に非常に便利なのが学習用スマホアプリです。一級建築士試験用アプリなんてそんなに選択肢はないと思いますが、僕は上に書いた「一級建築士受験対策」というアプリを強くオススメします。

有料ですが千円もしない程度値段なので、悩まず購入してみると良いと思います。価格以上の価値は確実にあります。

法規以外の4分野について、本番同様の四択形式もしくは一問一答形式で学習が可能です。僕はあまり使いませんでしたが、虫食い暗記ノートという機能もあり、ポイントとなる語句や数値の暗記に役立てることもできます。

間違えた問題などを自動的にまとめてくれるので自分の弱点もすぐわかり、非常に効率的な学習ができると思います。

僕は自宅でテキストと問題集を勉強し、当日同じ分野をアプリで復習するという流れでひたすら反復学習をしていました。会社の友人にも勧めたところとても気に入ってくれていたので、割と万人ウケする仕様になってるんじゃないかなと思います。

日常でふと生まれるスキマ時間などにもパッと使えるのでとても便利です。

 

ざっくりではありますが、このようなイメージで取り組んでみると良いのでは…と思います。

次回は学科編の締めとしてメンタル的な部分について書いてみたいと思います。

 

一級建築士試験について:1.一次試験(学科) 〜先生、なんで学校に行かなきゃいけないんですか〜

一級建築士試験について:2.一次試験(学科)〜独学勉強法編1〜

一級建築士試験について:3.一次試験(学科)〜独学勉強法編2〜

一級建築士試験について:4.一次試験(学科)〜独学勉強法編3〜

一級建築士試験について:5.二次試験(製図)〜フリーハンド作図法1〜

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一級建築士試験について:3.一次試験(学科)〜独学勉強法編2〜” への4件のコメント

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