ムダを省く
色々雑記的に書いているこのブログですが、やはり圧倒的に皆様に読んでいただいているのは一級建築士関連の記事なのでここはひとつ頑張ってニーズに答えてみようと思います。
いよいよ今年も一級建築士製図試験が近づいてきましたね…
2次試験を受ける方はお盆の間も頑張って課題をこなされていたのだと思います。
とはいえ、特に初受験だとなかなか作図時間が縮まなくて不安な気持ちになったりしませんか?
正直製図試験に魔法のように作図時間が縮まる裏ワザは存在しないので、結局は歯を食いしばって手を動かし続けるのが一番の近道なのですが、省ける「ムダ」があるのも事実です。
今回の記事は僕が受験時に実践していたムダを省くコツを書いていこうと思います。
①通り芯は描かない
「え、それ大丈夫なの…?」といわれそうですが、描かなくても問題ありません。
とはいえ柱の位置を間違えるなどミスをする確率は高まるので十分注意をして下さい。
僕は本試験でも通り心は描かずにいきなり柱から描き始めました。
恐らくこれで2分は稼げると思います。
②図面を描くシャープペンは一本にする
0.5mmと0.7mmを使い分ける人もいますがはっきり言ってムダです。
いちいち持ち替える時間がもったいない!
0.7mmのシャープペンが一本あれば十分です。
力加減を覚えて0.7mmで0.5mmの線を引きましょう。
③問題用紙のマーキングは多くても2色まで
マーキングをカラフルにする必要はありません。
これも道具を持ち替える時間を減らすテクニックです。
とはいえ単色だとわかりづらいのでせめて2色で色分けするのがよいと思います。
僕は面積系とキーワード系で色分けしてました。
④エスキス時の通り心は消えないペンで描く
エスキスは描いては消し、描いては消しの繰り返しです。
最初にスパンを決めるときに通り芯を描くと思いますが、その時は消えないペンで描くべきです。
消しゴムを使うたびに基準線が消えてしまうといちいち書き直すムダが生じます。
また、基準となる線が消えてしまうとミスにつながりやすいのでミス防止にも役立つと思います。
⑤窓枠は描かない
窓枠の見えがかり、描いていませんか?
全然不要なので止めちゃいましょう。
最終的に描き終わった段階でちょっと見栄えがイマイチ…と思ったら描き足すくらいの気持ちでOKです。
…いかがでしょうか?
こんだけ色々やっても捻出できるのは微々たる時間じゃないかと思われるかもしれませんが、その微々たる時間が試験ではとても大切だと思います。
10分あれば断面図を半分くらい描けます。
5分あれば記述問題が1問解けます。
3分あれば植栽を描き足して見栄えする図面に仕上げられます。
1分あれば深呼吸して一度気持ちを落ち着けることができます。
今回描いたワザは決して難しいものではないので、すぐにでも実践できると思います。
小さな時間の積み重ねが良い結果に結びつくと思いますので気が向いたら是非取り入れてみてください。
一番大切なこと
色々書いてきましたが、作図時間を短縮するために一番大切なのは「描く必要のないものは描かない」という姿勢だと思います。
僕はN学院に通っていましたが、S学院で教わっている人から話を聞くと全然図面への描き込み量が違いました。
(2階にプレイルームを設けるのであれば二重床にするなど…)
たしかにそれを全て満たせればパーフェクトな図面を描けるのかもしれませんが、そもそも図面を描き切ることで精一杯な受験生にそれを求めるのは酷です。
冷静に、問題用紙の要件に書いていないことを「描かなければいけない」と捉えてしまうのはおかしいと思いませんか?
(決してS学院が悪いと言っているわけではありません。少々スパルタですが、どんな状況にも対応できるように教えてくれるのはS学院の強みだと思います。)
もちろん問題用紙に書かれていることは全て図面に正しく表現する必要があります。
そしてそれを過不足なく実行できれば製図試験にはまず間違いなく合格できます。
まずはそのことを第一に考えて対策に取り組むのが正道ではないでしょうか。
なかなか作図時間が縮まらなくて悩んでいる方、まずは描き上げた図面の中から「ムダ」なものを探してみてください。
きっと思いもよらない「ムダ」が潜んでいると思います。
建築士試験について「独学」と「フリーハンド」をキーワードにまとめています。
もし興味があれば読んでみて頂けると嬉しいです。
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